「通信制高校を卒業後、自分の進路ってどうなるのだろう…」「大学に進学するとなれば、全日制や定時制と比較して不利なのでは?」と不安に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、ご安心ください。しっかり対策を行えば、通信制高校の方であっても大学への進学が可能です。今回は、大学進学の現状と対策方法についてご紹介します。
通信制高校の進学率の現状
大学進学率の現状
大学進学率は、全日制や定時制高校と比較して低いのが現状です。平成26年時点では、
- 全日制・定時制高校を卒業し大学へ進学→58%
- 通信制高校を卒業し大学へ進学→18%
専門学校進学率の現状
専門学校への進学率は、全日制や定時制と比較してわずかに高いのが現状です。平成26年時点では、
- 全日制・定時制高校を卒業し専門学校へ進学→15%
- 通信制を卒業し専門学校へ進学→20%
専門学校への進学率が高い
専門学校へ進学するメリットは2つあると考えられます。1つ目は、専門学校は専門的な知識や資格が取得できることに加えて入学のハードルが低い点です。専門的な知識や資格があれば、専門学校卒業後の進路も安心できますよね。2つ目は、経済的にも通いやすいという点です。4年制私立大学なら総額で400~600万円は必要になります。専門学校は選考によって大きく異なります。例を挙げると医療系で3年制の専門学校では総額231万円です。そのため、保育系や教育系の専門学校はさらに安くなると見越していいでしょう。
通信制高校から大学へ進学するには
大学を卒業することのメリットは、求人の枠も職業の選択肢も大きく広がり、ご自身の10年後20年後の姿も全く違ったものになるということです。しかし、大学進学には必ず入学試験があります。通信制高校の学生が大学入試を突破するためには高校での学習と並行に、大学受験に特化した勉強をすることが求められます。しかし、大学受験では出題傾向や個人の学習レベルによって対策も異なるものです。
そこで、効率的な大学受験の対策方法をご紹介します。
塾や大学進学専門の予備校に通う
人気の難関大学を受験するとなると、学校で学ぶ勉強に加え応用的な勉強が必要です。早ければ早いだけ合格率も上がるため、大学進学を考えているならば早めに対処するのをおすすめします。通信制高校であっても早い段階(できれば2年生のうち)から予備校に通えば、現役で難関校に入学する学力を身に着けることは可能です
勉強のサポート体制が手厚い通信制高校を選ぶ
通信制高校によっては、大学受験を受けるためのコースが用意されている学校があります。もし高校選びの段階で大学進学を希望しているならば、大学進学を目的としたコースを設けてある通信制高校に通って、勉強しやすい環境に身を置くことをおすすめします。
以下が、受験勉強を支援するサポート体制が手厚い通信制高校です。
- 「トライ式高等学校」…塾事業を行う企業が母体
- 「一ツ葉高等学校」「鹿島学園高等学校」…大学進学コースが用意されている
- 「ヒューマンキャンパス高等学校」…大学・短大AO対策サポートが用意されている
上記の学校では受験勉強に強い教師や勉強しやすい自習スペースが確保されているので、疑問点もすぐに解決できることに加え、勉強時間もしっかり確保できそうですね。
進学を考える前にまずはあなたが何をしたいか
漠然と「大学に行った方がいいのでは?」と考えている方もいると思いますが、そういう方は無理に大学進学を考える必要はありません。専門学校への進学はもちろん、就職という選択肢だってありますまずはご目で見て体験してみることで、ご自身の本当の気持ちも見えてくるかもしれません。
- 大学や専門学校のオープンキャンパスや文化祭へ行く
- アルバイトをする
- ボランティアをする
- 職業訓練に参加する
など、幅広い視点で行動してみてください。そして今のうちからご自身の選択肢をどんどん広げていきましょう。考えても答えが出ないときは、行動に移してみることをおすすめします。